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アフリカの地図イラスト

コーヒー生産地‐コーヒーベルトを巡る旅‐②アフリカ編

コーヒーベルトの三大生産地の一つであるアフリカは、世界で最も個性豊かなコーヒーの生産地です。熱帯の大草原、古代の火口湖、密集した熱帯雨林。こうした、息を飲むような大自然と多様な地形が、世界中から称賛されるような、ユニークなコーヒーを生み出しています。生産者たちの結束によって、前へ進み続けるアフリカのコーヒー生産地をご紹介します。

コーヒーベルトを表すイラスト

個性的な味わいを育む、10カ国の主なコーヒー生産国

スターバックスが取り扱うアフリカ産コーヒーの大部分は、アフリカ大陸の東部および中央部で栽培され、そこでは約500万軒の小規模生産者がコーヒーを栽培・収穫しています。

アフリカのコーヒー生産地マップ

大地の裂け目、その付近でコーヒー栽培をする東アフリカ

グレートリフトバレー

東アフリカといえば、南北7000キロメートルにもわたるグレートリフトバレー(大地溝帯)を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。この大地の裂け目が高地や火山をつくり、赤道の降雪地帯から遠くない場所に、コーヒー栽培に最適な肥沃な火山性土壌を生み出しています。

スターバックスは、東アフリカ産のコーヒーを栽培する多くの小規模生産者、大規模農園と強固な関係を維持しています。2011年にはタンザニアのムベヤ、2014年にはエチオピアのアディスアベバにファーマーサポートセンターを開設し、コーヒー生産者に栽培や加工に必要な知識やトレーニングを提供しています。

エチオピア:コーヒー発祥の地

エチオピアのコーヒーセレモニーの様子

東アフリカには、伝説的なコーヒー発祥の地であるエチオピアがあります。コーヒーを飲むことは、何世紀にもわたってエチオピア文化の一部となっています。実際に、エチオピアで生産されるコーヒーの約半分は輸出用ですが、残りは国内消費のために確保されています。自宅で焙煎したコーヒー豆を挽き、抽出して楽しむ。何世代にもわたって受け継がれてきた、毎日の儀式であるコーヒーセレモニーは、今でもエチオピアの人々の生活に組み込まれています。

エチオピア南西部では、アラビカ種の低木が森で自生しています。この場所こそ、コーヒーの起源として語り継がれる、カルディのヤギたちが元気の出る実を発見した場所だという言い伝えがあります。スターバックスには、このコーヒー発祥の地である「エチオピア」というコーヒーがあり、なめらかな口あたり、ドライシトラスやスパイスのような風味を楽しめます。

ケニア:豊かな自然から生まれるジューシーな風味

19世紀末にコーヒーの木が持ち込まれて以来、高品質なコーヒー栽培のために独自のアプローチを生み出したケニア。アフリカで2番目に高いケニア山周囲の高原と豊かな火山性土壌に恵まれ、小規模農園の協同組合と、水洗式加工のコーヒーの豊かな伝統で知られています。

ニエリの山々の西側からはじまり、山麓の丘を曲がりくねって流れるケニア最長のタナ川は、魅惑的なコーヒーを栽培する地域周囲を流れています。そこでは小規模生産者が、カシスや新鮮なベリー、さらには爽やかなグレープフルーツを思わせる複雑で鮮やかな風味をもつ、香りの良いコーヒーを生産しています。スターバックスは、50年以上誇りをもってケニア産コーヒーを提供してきましたが、今もなお、その大らかでジューシーな風味に驚かされます。例えば、今も販売している「ケニア」は、ジューシーな酸味とグレープフルーツやブラックカラントを思わせる風味が特徴の、エキゾチックな味わいのコーヒーです。

紛争の後、再びコーヒー生産に挑む中央アフリカ

ヴィルンガ山脈沿いの岩だらけの地形が特徴的な中央アフリカの真ん中に、赤道が通っています。中心には、世界最大の水系であるコンゴ川と、アマゾンの次に大きな盆地であるコンゴ盆地があります。また、多種多様な動植物種が生息するアフリカ最大の熱帯雨林が存在します。

中央アフリカでは、長い間ロブスタ種を中心としたコーヒー生産が行われてきましたが、近年、高品質なアラビカ種の生産が根づいてきています。中央アフリカの2つの生産国であるカメルーンとコンゴ民主共和国ではアラビカ種とロブスタ種の両方を栽培しています。スターバックスは、この地域のコーヒー生産者をサポートするため、2009年にルワンダのキガリにファーマーサポートセンターを開設しました。

コンゴ:高品質なコーヒー生産の再生

コンゴ民主共和国には、世界でも有数の肥沃な土地が存在します。1940年代から、この国の生産者たちはキブ湖沿いの斜面に点在する小規模農園で在来種のアラビカ種のコーヒーを育ててきました。キブ湖はルワンダ国境にある巨大な淡水湖で、コーヒー栽培に理想的な生態系です。世界の猿の4分の1が生息するというこの地域の山々は、夜間とても涼しく、コーヒーチェリーがゆっくり均一に成熟できる理想的な栽培環境にあります。

しかし、数十年にわたる内紛によってコンゴ民主共和国の市場へのアクセスは途絶え、繁栄していたコーヒー産業は休止状態となりました。生産者たちはコーヒーを栽培・生産する手段を失ったこともありましたが、結束することによってコーヒー産業を再建しています。

近年では、この国のスペシャルティコーヒー生産の再生を助けるために国際的な人道支援団体による協力が行われてきました。スターバックスも、コーヒー生産者の家庭に教育や医療サービスを提供する一方、エシカルなサプライチェーンを構築し、コーヒーの品質に見合った対価を生産者が受け取れるように地元の非営利団体をサポートしています。2015年には、スターバックス リザーブ®のラインアップとしてコンゴ民主共和国産のコーヒーを初めて紹介することができました。

スターバックス基金は東コンゴ イニシアティブ(Eastern Congo Initiative)と協働し、農学を学ぶ若い女性向けの大学奨学金をサポートしています。さらに、障がいのある若者や元少年少女兵たちに仕事を創出する地元団体にも投資しています。

ルワンダ:千の丘の国

アフリカの真ん中にある小さな内陸国ルワンダは、「千の丘の国」と称されるとおり、見渡す限りゆるやかな緑の丘が続いています。瑞々しい大地は実に美しく、熱帯高地という環境にある肥沃な赤土と多くの湖により一層際立っています。

乾燥棚に広げられたコーヒー生豆

スペシャルティコーヒーの生産には人々の多大なる努力が必要です。その一例が、ルワンダ北部ガカンク地区にいる、ヒンガカワと呼ばれる女性たちの生産者グループです。甚大な悲劇の証人となった後、彼女たちは、コーヒーを通じて前へと進む道を築いていきました。「地域のコーヒー市場を再び活性化したい」という想いを原動力に、その情熱は、経済を支える新たな強さへと変化しました。2024年には、スターバックス リザーブ® のラインナップとして、ヒンガカワの女性たちが生産したコーヒーを紹介することができました。

協働など想像もできなかった時代に、並外れた強さ、勇気、許し、気品を持って、自国の美しい丘でコーヒーを育てるヒンガカワの女性たちを、私たちはこれからもサポートしていきます。

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