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アグロノミスト農学者と生産者たちの集合写真

コーヒーのエシカルな調達―ファーマーサポートセンター

スターバックスが創業以来ずっと取り組んでいるのが、コーヒーのエシカル(倫理的)な調達です。エシカルな調達とは、コーヒーが責任あるサステナブルな方法で購買されること。私たちは、コーヒーサプライチェーンにいる何千万人もの人々の生活を向上できるよう、全力を尽くすことを決意しています。
ここでは、スターバックスのエシカルな調達に欠かせない、ファーマーサポートセンターとアグノロミスト(農学者)の役割をご紹介します。

スターバックスのアグロノミスト(農学者)たち

アグロノミストが農園でコーヒーチェリーを確認している様子

どうすれば、コーヒーサプライチェーンに関わる人々の生活をより良くできるか。スターバックスがまず行ったのが、アグロノミスト(農学者)をパートナーとして雇用し、生産者をサポートすることです。

スターバックスのアグロノミストはコーヒー栽培と加工に関するエキスパートであり、世界中の生産者やサプライヤーと協力して働いています。生産者が環境保護に尽力しながら、コーヒーの品質と生産量を高められるようサポートし、生産者の収入増大を助け、農園・家族・コミュニティに投資できるようにするのです。

C.A.F.E. プラクティス導入以降、アグロノミストは生産者に寄り添い、農園の現場で極めて重要な役割を果たしてきました。それぞれのコーヒー生産地は独自の課題に直面しており、包括的な解決方法はありません。スターバックスのアグロノミストはそれぞれの地域のコーヒー栽培とコミュニティのニーズを熟知しています。そして、コーヒーの品質と生産性を向上する新しいアプローチを共有し、サステナビリティの促進や社会的・環境的ベストプラクティスの手助けをしながら、研修やトレーニングの機会を提供しています。

コーヒー生産者のためのファーマーサポートセンター

ファーマーサポートセンターで人が話している様子のイラスト

スターバックスのアグロノミストは、コーヒー生産者とそのコミュニティのサポートを専門とするファーマーサポートセンター(以下、FSC)から派遣されて仕事をしています。優れたコーヒー栽培の方法を開発するため、FSCのアグロノミストは、コーヒー豆の品質や収穫量の向上、生産コスト管理、C.A.F.E. プラクティスの実施支援などを行っています。

左:土壌サンプルの収集の様子、右:実験室に送られ、分析される土壌サンプルのバッグ

FSCは土壌分析を行い、新品種の栽培についての生産者サポートや、気候変動に直面している生産者のトレーニングに加え、生産者がコーヒー栽培の変化を乗り切るためのリソースとしての役割も果たしています。

ファーマーサポートセンターの場所を表す世界地図

2024年現在、スターバックスは世界中の主要なコーヒー生産国で10カ所のFSCを運営しています。最初のFSCは、2004年コスタリカに開設しました。その後、中央および南アメリカでは、メキシコ、グアテマラ、コロンビア、ブラジルに。アフリカではルワンダ、タンザニア、エチオピアに、そしてアジアでは、中国の雲南、インドネシアのスマトラに開設しました。生産者は、各FSCにいるアグロノミストの最新研究結果に、無償でアクセスすることができます。

サステナブルなコーヒー栽培に取り組むハシエンダ アルサシア農園

ハシエンダ アルサシア:スターバックスの自社農園兼グローバルアグロノミー研究開発センター

2013年、スターバックスはコスタリカ、アラフエラのポアス火山の斜面にあるコーヒー農園、ハシエンダ アルサシアを購入しました。ハシエンダ アルサシア農園は1970年代に誕生したコーヒー農園です。総支配人のビクター・トレホスと彼のチームは、240ヘクタールの土地にウェットミル(果肉除去をする施設)とドライミル(選別作業をする施設)を設置して農園を発展させました。今ではここは、スターバックス グローバルアグロノミー研究開発センターの敷地になっています。

このセンターがあることで、私たちは持続可能なコーヒー生産を発展させながら、世界中の農業コミュニティと協力することができています。環境要因から農園の運営コストまで、コーヒー生産者に降りかかる課題を理解するには、ハシエンダ アルサシア農園での取り組みが欠かせません。

ハシエンダ アルサシア農園の土地の高度は多岐にわたります。ミネラル分が豊富な理想的な火山性土壌や微気候の影響を考慮しながら、サステナブルなコーヒー栽培を詳しく学ぶのにぴったりな場所となっています。

コーヒーの未来のために情報と知識を共有

エシカルな調達を表現したコーヒーチェリーや農園、握手する人の手のイラスト

スターバックスが大切にしているのが、オープンソース アグロノミー(農学)です。オープンソースとは、情報を無償で共有すること。つまり、オープンソース アグロノミーは、研究や調査結果をコーヒー産業の人々が利用できるようにすることです。それは農業のベストプラクティスから気候変動に耐性のあるアラビカ種の新種まで、コーヒー栽培のすべてを意味します。

スターバックスのFSCとアグロノミストが持つ情報、グローバルアグロノミー研究開発センターの研究結果には、C.A.F.E. プラクティスに賛同するすべての生産者がアクセスできます。オープンソースの取り組みは、未来に向けて良質なコーヒーを確保するだけでなく、世界のコーヒーコミュニティの成功に向けた長期的なコミットメントにもつながります。新品種や栽培技術に関する情報も、世界中の研究者や生産者と共有し、スターバックスと取引のない生産者でも、スターバックスの研究結果を学び、情報を知ることができます。

スターバックスは多くのコーヒーを購買していますが、それは巨大なコーヒー産業のほんの一部にすぎません。私たちの目標を真の意味で達成するには、同じ志を持つ広大なネットワークで協力し合うことが大切であり、オープンソースでの取り組みに情熱を注ぐのもそのためです。スターバックスのミッションは、私たちがコーヒーを届け続けることではなく、世界中の至るところでコーヒーの未来を守ることなのです。

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